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思い立ったら。

結構出来るよね。
やはり勢いというのは大切です。特に何かに触発されたものを書く時にはとっても大事です。
感動も時の流れに削り落とされていくんだろうな……。

というわけで。
Twitterにて拝見した絵より発想したお話というか情景文をそろっと置いておきますね。
矢印一方通行なカイト→メイコ→マスターが苦手な方は続きを開かれませんようお願い申し上げます!






*******

『良い夢を』

 帰宅早々、ソファの上で寝入っているメイコの寝姿を見て、カイトは肩とため息を落とした。
 疲れているのだろう。メイコは赤の「衣装」のまま、ソファの上で小柄な身体を丸めている。
 カイト自身も「衣装」のままだ。白地のコートと水色のマフラーを揺らしながら、カイトは足音を忍ばせてメイコの傍へ近付いた。メイコに目覚める気配はない。
 ソファの前の床にカイトが跪く。空気の流れが伝わったのか、メイコの眉がかすかに寄せられた。起こすべきか起こさざるべきか。咄嗟に迷うカイトの前で、メイコの眉がはっきりと苦悶を刻む。
「ます、た……」
 続けてメイコの唇が放った寝言に、カイトもまた眉根を寄せる。
 叶わない思いだとしても、夢の中でまで苦しむことはないじゃないか。
 愛しい相手を呼ぶ時くらい幸せそうな顔をしてくれてもいいじゃないか。
「メイコ」
 そうじゃないと、……諦めるに諦められなくなるじゃないか。
 秘めると決めた思いを抑え込みつつのカイトの呼びかけに、メイコの寝顔が少しだけ和らいだ。
「ますたぁ……」
 走る痛みを噛み砕く。伝えられない思いは「ないもの」なのだ。だからそれに付随しているはずのこの痛みも「ないもの」。
 無理を承知の理論で痛みを消化しながら、思いを込めて、願いを込めて、メイコの寝顔を見つめる。メイコの寝息が深く緩やかなものへと変わっていく。
 夢に見る時すらも迷うのならば、いっそ。
「……おやすみ」
 夢も見ないほど深く眠って朝を迎えて欲しい。
 悪夢を吸い取るため。根拠のない言い訳を盾にして、カイトはメイコの額に唇で触れていた。
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[ 2012/05/19 00:41 ] ボカロ小話 | TB(0) | CM(0)

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